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屋久杉が教えてくれること


Little Yakushima Trees / thetrouseredape

明けましておめでとうございます。

2015年。映画バック・トゥ・ザ・フューチャーPARTⅡの舞台となった年ですよ。あの映画が公開された当時は2015年がはるか未来のように思えたけど、実際にその年になってみたらぜんぜん実感がないね。先進国社会の、目に見える物質的豊かさの成長カーブはかなり前からすでに頂点に達しているからだと思う。今後は目に見えない精神性の向上を追い求める事が未来志向と言えるんだろうなー。

その2015年の初エントリは、屋久杉の話。
正確には屋久島の杉の中でも樹齢1000年を超えるものだけを「屋久杉」と言うそうだけど、今回は屋久島の杉を総称して屋久杉と書きます。

品種としては本州のどこにでもある杉とまったく同じ屋久杉。屋久島は島全体が火山活動によって生まれた島で、花崗岩から形成されている。花崗岩の上の土の層はとても薄くて、栄養も極端に少ない。そんな土壌で木が育つとどうなるか、普通に考えると、弱々しい木が育ちそうなイメージがあるよね。でも実は「栄養が少ないこと」こそが屋久杉が巨木になる大切な条件なんだ。栄養に乏しいので、屋久杉はわずかずつしか成長できず、その成長が遅さから、木の内部では年輪の幅が詰まって重く硬くなり、細菌にも強く、やがてあれだけの巨木になる。満々と水分をたたえたコケに覆われた屋久杉の姿は、神々しさを感じる。まだ写真でしか見たことがないけど。

人間もそれに似ているなあと思う。
歴史上の偉人はほぼ例外なく、なにかしらの身体的問題やコンプレックスを抱えていたり、逆境を乗り越えている。よく知られているところではヘレン・ケラー、ベートーベン、エジソン、野口英世、リンカーンなど。文豪と称される人々やアーティストも、夏目漱石やゴッホをはじめとして、必ずと言っていいほど精神的な病に悩まされたり、イジメや差別を受けたりした辛い人生経験を作品の糧にしている。

僕も広汎性発達障害と診断されていて、小学校ですでに落ちこぼれ、中学校ではひたすらいじめの恐怖に怯えていただけだった。今の僕だからわかることだが、あれは幼稚園児が中学校に通っていたのに等しかった。身も心もぼろぼろになってストレスで視力は一気に0.01にまで落ちた。18歳頃になってようやく勉強することの意味に気付き、それからは完全な独学で世の中のすべてを学んできた。あの辛い経験があったからこそ今の僕があるので、むしろ感謝している。もう一度あの辛さを経験したいとはさすがに思わないけどw
僕もいつか屋久杉のようになりたいな。

※画像はflickrのCCライセンスに則って加工・利用させてもらいました。